垂水区|たくみ内科クリニック-循環器の病気 心不全について2

Cardiovascular disease
循環器の病気 心不全について2

慢性心不全の治療の考え方
慢性心不全の薬物治療

Stage A

(高血圧・糖尿病・動脈硬化性疾患などがあるが、心臓はまだ問題がない状態)

高血圧・糖尿病・動脈硬化性疾患などの生活習慣病が悪化しないようにコントロールします。

Stage B

(高血圧・糖尿病・動脈硬化性疾患などがあり、心臓にやや問題があるが、心不全が発症していない状態)

生活習慣病の悪化を防ぐだけでなく、心臓が悪化しないように内服薬を調整し、必要な治療(カテーテルによる治療手術による治療など)を受けていただいきます。心筋梗塞後の方や開心術後のような治療後の患者さんにおきましては、筋力が落ちないように心臓リハビリテーションを行っていきます。

慢性心不全の治療の
考え方

このような経過を踏まえて、私たちは慢性心不全の治療の作戦を常に考えております。

Stage C

(心不全を発症したことがある状態)

まず、原因検索をし、除去することができる原因があるときは、それに対する治療を考えます。
(例えば心臓の血管の狭窄が多発していること(狭心症や陳旧性心筋梗塞)によって、心臓の動きが悪くなっているときは、心臓の血流をよくする必要があるため、カテーテル治療によるステント留置や冠動脈バイパス手術を行う必要があります。
他にも弁膜症が原因で心臓の動きが悪くなっているときは、手術による弁置換術やカテーテルによる治療を考えます。)

これらの原因に対する治療が行いながら、生活習慣病のコントロールだけでなく、これ以上心不全入院を繰り返さないように必要な慢性心不全に対する内服薬を調整したり、必要な治療(カテーテルによる治療手術による治療など)を受けていただいたり、これ以上筋力が落ちないように通院が可能な限り心臓リハビリテーションを行ったりしていきます。
あと心不全全般に渡る生活の質QOLをよくするため、そして今後の治療方針を選ぶことを援助するために、ステージC早期に緩和ケア導入します。

Stage D

(難治性心不全)

通院が困難になってしまった患者さんにおいては、在宅診療を導入することで、じっとしていても起こる呼吸困難などのような苦痛を伴う症状を緩和する治療を行います。

どのステージにおいても、生活習慣病を含めた内服薬のコントロールや運動療法は非常に重要であり、心臓リハビリテーション(運動療法)はその重要な役割を果たしています
従って当院に通院が可能な限りは、心臓リハビリテーションを行うことをお勧めします
心臓リハビリテーションのイメージイラスト

慢性心不全の
薬物療法

 

下の表のようにステージCにおける慢性期治療は左室駆出率LVEFに応じて選択します。

【HFrEF(左室駆出率(LVEF)40%未満)について】

予後改善が示されているACE阻害薬/ARB(エナラプリルやバルサルタンなど)+β遮断薬(カルベジロールやビソプロロール錠・貼付剤など)を初回診断時から、可能な限り最大限用いることが重要です。
これらにミネラルコルチコイド受容体拮抗薬MRA(スピロノラクトンやエプレレノン)を追加した薬物療法をHFrEFに対する基本治療薬とします。
効果が不十分な場合にはACE阻害薬/ARBをARNI(エンレスト®)へ切り替える(また初期からACE阻害薬/ARBではなく、ARNIを開始することもあります)。
さらに、糖尿病の有無にかかわらず、心不全悪化もしくは心血管死の複合イベント抑制を期待してSGLT2阻害薬(ダパグリフロジン:フォシーガ®)の導入も考慮することがあります。

併用薬として、心不全患者の多くで症状の改善には利尿薬(フロセミドやアゾセミドなどのループ利尿薬やトルバプタン:サムスカ®のようなバゾプレシンV2受容体拮抗薬)が必要ですが、臓器うっ血に応じて用量を調整する必要があります。
基本治療薬による治療を行っても症候性で、洞調律かつ75拍/分以上の心拍数の場合は、イバブラジン(コララン錠®)の開始も考えます。
最大限の薬物療法を行っても症候性で、適応がある場合に心臓再同期療法CRT(ペースメーカーを使用して心臓の動きをよくする方法)を行う。植込み型除細動器ICDを組み合わせるかどうかについては、突然死の可能性が高い場合は考慮します。
ステージCにおける治療を十分に行っても安静時に高度な症状があり、入院を反復する状況になるとステージDとしての治療を選択します。

【HFpEF(左室駆出率(LVEF)50%以上)、HFmrEF( 左室駆出率(LVEF)40-50%)について】

上記のようにHFrEFに対する薬物治療によって心機能改善効果や予後の改善効果があることが、近年の多数の研究によって示されてますが、HFpEF(左室駆出率(LVEF)50%以上) やHFmrEF(左室駆出率(LVEF)40-50%)については、予後の改善効果があると確定している薬物療法は、まだ確認されていません。ガイドラインでも、うっ血症状があれば利尿剤を使用するといった記載に留まっています。今後の研究によってさらに明らかになっていくと思います。

図2心不全治療アルゴリズム
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